Home > ワインコラム > ワインコラム 第92回 スペインの話 リオハ編

ワインコラム 第92回 スペインの話 リオハ編

ワイン産出国には、その国を代表する銘醸地があります。アメリカならカリフォルニアCalifornia、ニュージーランドならマルボロMarlborough、ハンガリーならトカイTokajiなど。

 

スペインでは、プリオラートPrioratやリベラ・デル・ドゥエロRibera del Dueroなどもありますが、やはりリオハRiojaが代表的な銘醸地と言えるでしょう。

 

リオハはスペイン北部、フランスの国境からそう遠くないところに位置しています。

 

ぶどう畑は約5万haあり、生産量も多いです。ワインショップに行くと、日本でもほとんどのお店に置いてありますね。

 

リオハでは白ワイン、ロゼワインも生産されていますが、有名なのは赤ワインです。一般的にはテンプラニーリョTempranilloという黒ぶどうを主体に造られます。

Tempranillo テンプラニーリョ 

リオハは有名ですから、今回はリオハのあまり知られていない面をご紹介したいと思います。

 

まずはワインに使われるぶどう品種です。リオハ=テンプラニーリョの赤ワイン、というのが一般的な認識だと思いますが、テンプラニーリョを使っていないリオハの赤ワインも僅かですが存在しています。この場合、グラシアーノGracianoやガルナッチャGarnacha、マスエロMazueloなど、通常ではテンプラニーリョの補助品種として使われるぶどうが主体になります。

Graciano グラシアーノ

Garnacha ガルナッチャ

Mazuelo マスエロ 

リオハの白ワインは、フレッシュな若飲みタイプのものから樽で熟成された長期保存タイプまでいろいろありますが、珍しいものとしては遅摘みぶどうによる甘口もあります。

 

今日のリオハでは、伝統的なワインと近代的なワインなど、造り手の方向性に違いが見られます。イタリアのバローロBaroloのような、有名で歴史のある産地によくある傾向かもしれません。

 

伝統的なリオハの赤ワインは、テンプラニーリョを主体とし、アメリカン・オークの大樽で熟成。ワインの特徴としては若いうちから色調はオレンジを帯び、香りにも酸化熟成の様子が取れます。近代的なリオハの赤ワインはテンプラニーリョなどの地場品種に、場合によってはカベルネをブレンド。アメリカン・オークの他に、フレンチ・オークのバリック(225リットルサイズの小樽)も用いて熟成させます。ワインの特徴としては若いうちは黒っぽいような濃い色調を呈し、豊かな果実味を持ち、タンニンは多くても丸く、なめらかです。

 

バローロにしてもそうですが、優良な生産者のワインは、伝統的、近代的を問わず、とても完成度が高いですね。

 

濃厚なワインから、エレガントなワインまで、幅広いワインを産するリオハ。改めて注目してみてはいかがでしょうか?

 

Clos Yでは、2月15日のレストラン講座のテーマをスペインとし、カバ、シェリーなどスペインの代表的な産地のワインをそれに合わせた料理と共にお楽しみ頂きます。1993のリオハの白、2種類のリオハの赤もあります。ご興味のある方はご連絡ください。

 

 

このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。

vinclosy@aol.com

Home > ワインコラム > ワインコラム 第92回 スペインの話 リオハ編

サイト内検索
Feeds
Meta

Return to page top