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2014-10

ワイン・コラム 第164回 オーストラリアの話 ジャコンダ編

ジャコンダGiaconda

カルト・ワインを生みだす、オーストラリアの生産者です。

オーストラリアのカルト・ワインと言うと、ヌーンNoonなどに代表されるような、黒く、濃く、アルコール度数の高い、超凝縮ワインを想像されるかもしれません。

今回ご紹介するジャコンダは、シラーズやルーサンヌなどローヌ系品種も造っておりますが、ブルゴーニュ風に造られるピノ・ノワールやシャルドネも見逃せない品質です。

居を構えるのはヴィクトリア州北部、ビーチワースBeechworthです。この生産者により有名なワイン産地ですが、他にもソレンバーグSorrenberg、カスターニャCastagna、サヴァテールSavaterreなど偉大なワインを生みだす素晴らしい生産者が町の付近に点在しています。

ワイナリーによりワインのスタイルは当然異なるのですが、過度に濃くはない、エレガントさを備えたワインと言う点で共通しています。

今回ご紹介するジャコンダは、この高級ワイン産地でも筆頭に来るワイナリーです。

標高約400mの乾燥した地に、僅か6haほどの畑を所有しています。
Giaconda
Giaconda2
Giaconda3
私がこのワイナリーを訪問したのは2008年の2月末、収穫期のことでした。忙しい時期にもかかわらず、醸造所の見学とワインの試飲もさせて頂きました。

いずれも素晴らしい品質!トータルで6haほどしかありませんので、当然全てのキュヴェが少量生産。ワインは入手困難ですので、品質の割に知名度は高くないかもしれません。

しかしワイン・メーカーのリック・キンツブラナー氏は世界の白ワインメーカートップ10に選ばれるなど、評価されています。

もしかするとどんなに素晴らしくても、1本1万円以上のオーストラリア・ワインに手を伸ばすのは勇気がいることかもしれません。しかし、全オーストラリアで別格のワイン産地、ビーチワースのトップ生産者のワインは、試す価値があると思います。

Clos Yは、11月3日のレストラン講座のテーマを「新世界」とし、リッジのモンテ・ベッロなど素晴らしいワインを料理と合わせてお楽しみ頂きます。ジャコンダのナンチュア・ヴィンヤード・シャルドネ2006も登場いたします!ご興味がございましたらご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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ワイン・コラム 第163回 イタリアの話 ピエモンテ州 ブローリア編

イタリア、ピエモンテ州Piemonte

ネッビオーロNebbioloによるバローロBarolo、バルバレスコBarbarescoが特に有名ですが、近年ではバルベーラBarberaやドルチェットDolcettoのD.O.C.G.銘柄も増え、トスカーナ州Toscanaと並びイタリアでもトップ・クラスのワイン産地として知られています。

ピエモンテ州のワインとして、白ワインも忘れてはいけません。ロエロRoero地区のアルネイスArneisやエルバルーチェErbaluceも良いです。

今回は、コルテーゼCorteseという白ぶどう品種で造られるガヴィGaviをご紹介いたします。

ピエモンテ州のワイン生産の中心はアスティAstiなどが造られる州の中部から南部にですが、北部でも上質なワインが造られています。ワイン名ガヴィの名のもとになっているガヴィの町は、州の最南東部に位置しています。
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ピエモンテは「山の麓」の意味があります。バローロやバルバレスコなどはしっかりとした肉料理と合わせたいものですが、ガヴィはやはり魚介類でしょうか。山のイメージが強いピエモンテ州。しかしガヴィは、実は海から直線で30kmほどの所に位置しています。ティレニア海の新鮮な魚介類と楽しむのも良いですし、ピエモンテ州の郷土料理バーニャ・カウダと楽しむのも良いでしょう。

私が訪問したのは、ガヴィトップ生産者のひとり、ブローリアBrogliaです。

こぢんまりとした、静かなガヴィの集落の北西に位置し、ワイナリーの周りはぶどう畑に囲まれています。
DSC00480

一般的にガヴィは品質が安定していて、コスト・パフォーマンスが高いです。だいたい1,500円ほどで良いものが手に入りますし、3,000円を超すものはほとんどありません。

ブローリアは複数のガヴィを生産しています。珍しいガヴィ・スプマンテや、日本で5,000円を超すものまで、それぞれが良質です。

特筆すべきなのはやはり最高峰のブルノ・ブローリアBruno Brogliaでしょう。ラ・メイラーナLa Meirana畑の中でも特に優れた区画の、樹齢の高い樹の、低収量により凝縮されたぶどうから造られます。香りの成熟度、味わいの密度が異なります。このようなタイプのワインはなかなかガヴィには見られないものです。

ガヴィ。コスト・パフォーマンスが高く、イタリアン・レストランで重宝するワインだと思います。覚えておいて損は無い銘柄です。機会がありましたら、ブローリアも試してみてはいかがでしょうか?

Clos Yは、10月26日のイタリア・ワイン基礎講座のテーマをピエモンテとし、バローロ、バルバレスコ、そしてブローリアのガヴィの試飲も行います。この講座ではバローロやバルバレスコなど実際に現地を訪れた時の話や、郷土料理の話もいたします。ご興味がございましたらご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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