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ワインコラム 第39回 イタリア カンパニア州の話

フランスと並ぶワイン大国イタリア。
バローロBaroloキアンティChiantiに代表されるように、イタリアワインの銘醸地といえばピエモンテ州Piemonteトスカーナ州Toscanaがまず挙げられますね。

ですが、それら2州より古い歴史を持ち、他ではあまり見られない地場品種から個性的なワインを生み出すカンパニア州Campaniaを忘れてはいけません! 

まずはカンパニア州の位置を確認しましょう。イタリアの首都ローマを擁するラツィオ州の南隣りにあり、州都はナポリNapoliです。海からは新鮮な魚介類が、陸からは水牛のモッツァレラチーズMozzarella di Bufala Campaniaがもたらされ、美食の地としても注目を集めています。ピッツァ発祥の地でもありますね。 

そんな美食の地に、美味しいワインが無いわけがありません。そのワイン造りの歴史が紀元前まで遡ることができると言われる、伝統のあるワイン産地です。 

Campania5 ヴェスヴィオ火山

ぶどう畑は主に内陸の山間部に点在しています。イタリアの他州が国際的に人気のあるぶどう品種に夢中になった近年でも伝統的な地場品種を守り続け、そのために今日では個性的なワイン産地として世界の注目を集めています。 

代表的なぶどう品種として、アリアニコAglianicoグレコGrecoフィアーノFianoなどがあります。特に黒ぶどうのアリアニコはイタリア3大品種(残り2つはネッビオーロNebbioloサンジョヴェーゼSangiovese)のひとつとされるほど、優れた赤ワインを生み出す可能性を秘めた偉大なぶどうです。アリアニコによる代表的な銘柄は、南イタリアを代表する名酒タウラジTaurasiです。

Taurasi タウラジのぶどう畑

同名の小村付近に広がるぶどう畑から、果実味、タンニンに富む長期熟成タイプの赤ワインが造られています。ワインによっては若いうちに飲むと口の中がぎすぎすするほど強い酒質を持ちますが、熟成させると偉大なワインにしか表現されない気品、複雑味、長い余韻を見せてくれます。優れたタウラジはまさにイタリアを代表するワインのひとつです。 

グレコとフィアーノは2つとも白ぶどうです。両者とも、若い状態ではフローラルで果実味豊かな白ワインです。グレコのほうが男性的、フィアーノのほうが気品があって女性的と表現されることがあります。 

ひとつ、私が残念に思うのが、グレコもフィアーノもあまりに若い状態で飲まれることが多いことです。どちらも、優れた個性的なワインだと思うのですが、そのほとんどが収穫後2年程度で飲まれているようです。できればさらに数年寝かせて、熟成により出てくるブーケやテロワールの妙味を楽しみたいワインだと思います。 

さて、この州を語るのに外すことのできない生産者がいます。マストロベラルディーノMastroberardinoです。

Mastroberardino

同社こそ、ともすれば国際品種に飲まれ消えてしまう地場品種を大切に守り、育ててきた尊敬すべき造り手で、カンパニア州の名声をイタリア内外に知らしめた立役者です。 

私は2008年の秋に訪問させていただきましたがイタリアにしては珍しく(?!)夜遅くまで仕事をしている様子がうかがえました。実際、そのワインの品質は高く評価されています。 

カベルネやシャルドネも良いですが、ときには限定された土地でしか栽培されていない優れたぶどう品種に目を向けてみるのもいいですね。 

 

このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。

vinclosy@aol.com

 

1月19日のレストラン講座はカンパニア州をテーマに、マストロベラルディーノのワインもお楽しみ頂けます。締切間近ですのでご興味のある方はお早めにご連絡ください。

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