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ワイン・コラム 第195回 ブルゴーニュ地方の話 フェヴレイ編

フランス北東部に位置するブルゴーニュBourgogne地方。

多くのワイン愛好家を惹きつける、魅力的なワインを生み出していますが、人気が高い割に限られた土地からのワイン生産量は決して多く無く、一部のワインには非現実的な価格が付けられています。

家族経営のワイン生産者が多いですが、この地方でトップ・クラスに規模が大きく、重要な造り手のひとり、フェヴレイFaiveleyを今回のコラムではご紹介いたします。

1825年創立のフェヴレイは、ニュイ・サン・ジョルジュNuits-Saint-Georgesの街中に居を構えています。フェヴレイの特徴は、何と言っても広大な自社畑を所有していることだと思います。買いぶどうからもワインを造りますのでネゴシアンのイメージを強く持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は生産量の8割ほどがドメーヌもの(自社畑のぶどうから造られるワイン)です。120ha以上の畑を所有しているのは、ブルゴーニュ地方ではもの凄いことです!

そのワインですが、2000年代前半までは特に赤ワインは若いうちは硬い印象がありました。まだ若い状態で飲んだ、フェヴレイが単独所有するコルトン クロ・デ・コルトン・フェヴレイCorton Clos des Cortons Faiveley 2002に硬い印象を受けたのを今でもよく覚えています。

今日では、若き当主エルワンErwan氏がワインのスタイルを変え、赤ワインもより若いうちから楽しめるようになっています。白ワインも、精力的にグラン・クリュの畑を購入するなど進化を続けています。

私が2005年にフェヴレイを訪問させて頂いた時に、エルワン氏がセラーの暗がりからひょっこり現れ、特に自己紹介せずに予定されていた試飲ワイン以外のワインもいろいろとテイスティングさせて頂いたことは楽しい思い出です。25歳でこの大ドメーヌを引き継いだというのですから凄い方です。今日では、ニュイ・サン・ジョルジュ村最高の畑とされるレ・サン・ジョルジュLes Saint-Georges(プルミエ・クリュ)をグラン・クリュに格上げする運動を行っています。恐らく、数年のうちにレ・サン・ジョルジュはグラン・クリュに昇格することでしょう。

(ブルゴーニュ地方では畑に格付けが行われています。変動するもので、1981年にはクロ・デ・ランブレイClos des Lambraysが、1992年にはラ・グランド・リュLa Grande Rueが、それぞれプルミエ・クリュからグラン・クリュに昇格しています。他にも、ヴィラージュからプルミエ・クリュへの昇格も珍しいことではありません。)

テイスティングさせて頂いたワインを少しご紹介します。
エシェゾー Échezeax 2002
色調は黒っぽく、果実香も赤い果実よりも黒い果実寄り。果実味が豊かで、それを上回る酸味を備える。エシュゾーと発音されていました。

シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ レ・フュエ Chambolle-Musigny 1er Cru Les Fuées 2003
エシェゾーの後に登場。凝縮感が強く黒っぽい。酸味はやや穏やか。

メルキュレイ クロ・ロシェット 白 Mercurey Clos Rochette 2000
ブルゴーニュの伝統で、赤ワインの試飲の後に白ワインを試飲。果実、ロースト香、毛皮など複雑な香り。滑らかで豊か。コート・ド・ボーヌの偉大なアペラシオンの白ワインの様。

さらに進化を続けるフェヴレイ。多くのアペラシオンを手掛け、ブルゴーニュのひとつの規範と言えると思います。

Clos Yは、10月6日のレストラン講座を銀座セットセッテで行います。料理に合わせて選んだ5種類のワインと、最後にフェヴレイのマールもお楽しみ頂けます。ご興味がございましたら是非ご参加ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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