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ワイン・コラム 第165回 イタリアの話 マッツェイ編

キアンティChianti

世界で最も有名なワインの銘柄のひとつでしょう。

このイタリア・ワインは、なだらかな丘陵、連なる糸杉が美しい、トスカーナ州で生まれます。

名が知られている割に、その実態はあまり知られていないと思います。キアンティにも数種類あります。まずはキアンティ。一般的にはキアンティの中で最もカジュアルなワインで、サンジョヴェーゼSangioveseという黒ぶどうを主体に、他の黒ぶどう、そして白ぶどうの使用も認められています。そして地区名付きキアンティ。例えば斜塔で有名なピサの町の近くのぶどうで造られたものでキアンティ・コッリーネ・ピサーネChianti Colline Pisaneなど、7つの小地区が認められています。そして、キアンティの中で私は最も心を動かされる、キアンティ・クラッシコChianti Classico。古くからぶどう畑が拓かれていた場所のぶどうから造られたワインのみが名乗ることができ、現在のキアンティの名声の礎です。キアンティ・クラッシコが素晴らしかったので、キアンティと名乗ることができるワインの産地が周囲に広がっていきました。キアンティ・クラッシコは白ぶどうの使用が認められていません。郷土料理のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナなどとは相性抜群の、「肉が食べたくなる」赤ワインです。そしてそれぞれに、長期熟成の上級版、リゼルヴァRiservaがあります。

今回は、上質なキアンティ・クラッシコを造る、マッツェイMazzeiをご紹介いたします。

マッツェイはフォンテルトリFonterutoliという銘柄で上質なキアンティ・クラッシコを造っていますが、他にも白ワインやスーパー・トスカーナのシエピSiepi、さらにはトスカーナ州以外でもワイン造りを行っています。

私がこの生産者を訪問したのは2010年の9月末のことでした。

自然の美しいトスカーナ州ですが、マッツェイの醸造所は山の中にひっそりと佇んでいます。

そのワイナリーは近代的で、とても効率的にできています。

ぶどうが運ばれてくる地上部分。
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部分的に丸い蓋があり、取り外しできるようになっています。穴の真下にはアルコール発酵が行われるステンレス・タンクが待ち受けています。

ちょうど収穫時期で、タンクの中ではアルコール発酵がまさに行われているところでした。
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シエピを含む複数銘柄を試飲させて頂きましたが、マッツェイのワインは果実味に張りがあり、酸味との均整が美しく、かっちりとエレガントにまとまっているという印象を受けました。
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キアンティ・クラッシコといってもいろいろなタイプがあります。フォンテルトリは品質において上位に来るのは間違いありません。

美しいトスカーナが生む素晴らしいワイン、キアンティ・クラッシコ。美味しい食材が増えてくるこの時期、マッツェイの作品を、料理と共にじっくりと味わってみてはいかがでしょうか。

Clos Yは11月30日のイタリア・ワイン基礎講座のテーマをトスカーナとし、マッツェイのキアンティ・クラッシコを含む3種類のワインを料理と共にお楽しみ頂きます。ご興味がございましたらご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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