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ワインコラム 第107回 イタリアの話 マシャレッリ編

今回のワイン・コラムは、2010年にイタリアのアブルッツォAbruzzoを訪問した時のお話です。

 

アブルッツォ州はイタリア中部、少し南寄りに位置し、東はアドリア海に面しています。この州を代表するワインと言えば、モンテプルチアーノMontepulcianoという名の黒ぶどうから造られる赤ワイン、モンテプルチアーノ・ダブルッツォMontepulciano d’Abruzzoでしょう。イアリア全体で見ても安くておいしいワインの代表格と言えるワインですが、中には高値を付けられる極上ワインも存在しています。

 

そんな別格的な造り手のひとりとして、マシャレッリMasciarelliをご紹介いたします。

 

ワイナリーが位置するのは海から内陸に入った山間部で、ローマの真東くらいの緯度の所です。

DSC00541 

2008年に亡くなられたジャンニ・マシャレッリ氏は個性的な天才醸造家として知られ、数々の素晴らしいワインを世に送り出してきました。地場品種のモンテプルチアーノやトレッビアーノ・ダブルッツォTrebbiano d’Abruzzoを始め、シャルドネなどの国際品種でも見事なワインを造っています。

 

私がこの造り手を訪問させていただいたのは9月末という、ワイナリーはとても忙しい時期でしたが、印象に強く残るほど親切丁寧な案内をして頂きました。まずは醸造設備をひと通り見させて頂いて、それから車で畑へ連れて行ってもらいました。私にとって初めての訪問だったアブルッツォで、収穫前のモンテプルチアーノを見せて頂いて、とても良い経験になりました。

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DSC00543 やや粒の大きなぶどう 

マシャレッリは、醸造所から少し離れたところに、城を改築したホテル・レストランを所有しています。重厚な城の雰囲気に、現代的な家具が調和しています。試飲はこの城の1室で行われました。

DSC00545 試飲を行った部屋 

ワインはいずれも素晴らしい品質です。高級レンジはもちろん、お手頃な価格のワインもとても良く出来ています。イタリアのワイナリーではよくあることですが、マシャレッリも自家製のオリーヴ・オイルも販売していました。こちらも品質の良いものでした。

 

ジャンニ氏亡き後、奥様がこの偉大なワイナリーを更なる高みへ到達できるよう努力を続けているようです。いろいろ大変であろうことは容易に想像できますので、個人的にも応援したいワイナリーのひとつです。

 

イタリアに行く予定がある人の中でも、アブルッツォ州に行く人はとても少ないのかなと思います。アブルッツォには海の食材山の食材があり、イメージに無いかもしれませんが冬はスキーも楽しめるところです。休日の過ごし方の選択肢の一つとして、アブルッツォのシャトー・ホテルに泊まり、美味しいワインと美味しい料理を楽しむ...というのも悪くない、ですよね!

 

Clos Yは、9月19日のレストラン講座のテーマを「イタリア」とし、イタリアの地場品種による上質なワインを、それに合わせた特別料理と共にお楽しみ頂きます。ジャンニ・マシャレッリ氏が2004年に手掛けたモンテプルチアーノも登場します!ご興味のある方はご連絡ください。

 

このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。

vinclosy@aol.com

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