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ワインコラム 第104回 イギリスの話 ナイティンバー編

オリンピックで盛り上がっているイギリス。料理が美味しくないという不名誉な評判が定着してしまっておりますが、ワインという点で見ると、ボルドーをはじめとする高級ワインの消費国として長い歴史があります。また、世界的に有名なワイン・ジャーナリストを数多く輩出しています。

 

まさに、イギリスはワインの先進国と言えます。

 

しかし、ワイン生産国としてイギリスを見てみると、ほとんど無名の国になります。イギリスでワインが造られていること自体あまり知られていないでしょうし、イギリスのワインを飲んだことがある方は、とても少ないのが現状だと言えるでしょう。

 

ですが、知名度は低くても、生産量は少なくても、とても上質なワインが造られております!

 

イギリスでは、上質なワイン用のぶどうはイングランドの最南端のあたりで栽培されています。ドーヴァー海峡を渡ればフランスまですぐ、というところです。

 

この辺りの土壌はシャンパーニュ地方と同じと言われています。気候も似ています。となると、上質なスパークリング・ワインが造れるのではないかと思いますよね。実際、イギリス・ワインで有名なものは、現時点ではスパークリング・ワインです。

 

上質なイギリスのスパークリング・ワインは(安くはありませんが)高品質なシャンパーニュに比肩し得る品質を備えています。イギリスが秘めている高品質スパークリング・ワイン造りの可能性は、シャンパーニュ地方の造り手がイギリスにワイン生産用に土地を購入している事実を見ても確認できるでしょう。

 

特に有名なイギリスのワイン生産者として挙げられるのはナイティンバー・ヴィンヤードNyetimber Vineyardです。その歴史が始まるのは1986年からで、現時点で26年ほど経っております。世界的に見るとまだ新しい造り手ですが、イギリスでも20年以上前から上質なワインが造られていたということですね。

 

この造り手は、シャンパーニュと同じ手間暇のかかる製法でスパークリング・ワインを造り、6年もの長い熟成を経てから初めてワインを売りに出します。そのため、私たち消費者は熟成感を伴った複雑な風味のスパークリング・ワインを楽しむことができます。

 

今日では世界中で素晴らしいスパークリング・ワインが造られています。世界的にこのナイティンバーのスパークリング・ワインを見てみると、やはりシャンパーニュに近い個性を備えていると思います。

 

ワインが好きな方は、一度試すべきイギリスのワインでしょう。オリンピックを見ながら、というのも今だけの粋な飲み方かもしれないですね!

 

Clos Yは、8月15日のレストラン講座のテーマを「イギリス」とし、高品質なイギリスのワインをそれに合わせた料理と共にお楽しみ頂きます。ナイティンバーもブラン・ド・ブラン2001とクラシック・キュヴェ2001と、2種類登場いたします!ご興味のある方は是非いらしてください。

 

 

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