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ワイン・コラム 第193回 イギリス・ワインの話 ナイティンバー編

イギリス産のワイン

今日ではその高い品質が評価され、少しずつワイン市場で認知されています。

白ワイン、ロゼ・ワイン、赤ワイン等ありますが、特に高い評価を得ているのがスパークリング・ワインです。

イギリス南部で造られるスパークリング・ワインが高品質であることは、原料となるぶどうが育つ環境を見れば納得がいきます。それというのも、世界に名だたるスパークリング・ワイン産地であるフランスのシャンパーニュ地方とイギリス南部は距離的に近く、土壌は共通した白亜質とのことです。

私は2015年9月にイングランドのWest Sussex州にあるナイティンバーNyetimberを訪問しました。
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イギリスのワインと言えば、私が2002年にイギリスを旅した際、お店で探してみましたが、見つけられたのは甘口の酒精強化ワインのみだったと記憶しております。

ナイティンバーの設立は1988年ですので、その頃には既に高品質なイギリス・ワインがあったのですね。

さて、ナイティンバーは、海(イギリス海峡)から20kmほどの丘陵地に位置しています。土壌はやはりシャンパーニュ地方のものととてもよく似ている白亜質。151haの所有地には、シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエが栽培されています。
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私が訪問した2015年は、収穫は10月半ばになるだろうということでした。シャンパーニュ地方の収穫より1ヵ月近く遅いですから、ぶどうの成熟がゆっくり進むのでしょう。全て手摘みで行うようです。

趣のある庭園近くにある建物で、5種類のテイスティングをさせて頂きました。
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クラシック・キュヴェ Classic Cuvée 2010
ブラン・ド・ブラン Blanc de Blancs 2007
ブラン・ド・ブラン Blanc de Blancs 1996
ロゼ Rosé 2009
ドゥミ・セック Demi-Sec N.V. (2006年が主体、ドザージュ44g/l)

ワインの質はやはり素晴らしく、何も言わずに出されればシャンパーニュと答えてしまうと思います。マロ・ラクティック発酵は2009年までは行っていませんでしたが、2010年から行うようになりました。基本的に樽は使いませんが、2007年から造り始めたロゼにだけ使用するようです。ルミュアージュは機械で行います。コルクはDiamなのでほぼブショネの心配は無いでしょう。

ナイティンバーの他にも、上質なワインを造るワイナリーがイギリスには複数あります。

シャンパーニュの有名メゾンも、地球温暖化を見越してか、イギリスに進出しています。今後ますます注目を集めるワイン産地であることは間違いありません。

未経験の方は是非イギリスのスパークリング・ワインを試してみてください。安価ではありませんが、期待は裏切られないことと思います。

Clos Yは、2月4日のレストラン講座で貴重なナイティンバー クラシック・キュヴェ 2005をご用意いたします。ご興味がございましたら是非ご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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