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ワイン・コラム 第155回 ブルゴーニュ地方の話 クリオ・バタール・モンラシェ編

数ある世界のワイン銘醸地の中でも、特に人気の高いブルゴーニュ地方。

この土地では畑ひとつひとつに名前が付けられ、さらに特級Grand Cru、1級Premier Cruなど格付けもされています。

最上級の格である特級の畑グラン・クリュからは素晴らしいワインが生まれ、愛好家の垂涎の的となっています。

今回は、それらブルゴーニュ地方のグラン・クリュの中でも面積が小さく、希少なクリオ・バタール・モンラシェCriots-Bâtard-Montrachetをご紹介いたします。
Criots-Batard-Montrachet

ブルゴーニュ地方で、白ワインを産するグラン・クリュはミュジニーMusignyとコルトンCorton系、そしてモンラシェMontrachet系と3ヵ所しかありません。

中でも何も付かないモンラシェ(いわゆるル・モンラシェLe Montrachet)は世界中の辛口白ワインの頂点に立つワインと言って差し支えないでしょう。

モンラシェ系と前述しましたが、その偉大なモンラシェの周りに、「モンラシェ」という名前が付くグラン・クリュが4つあります。シュヴァリエ・モンラシェChevalier-Montrachet、バタール・モンラシェBâtard-Montranet、ビアンヴニュ・バタール・モンラシェBienvenues-Bâtard-Montranet、そしてクリオ・バタール・モンラシェです。

ピュリニー・モンラシェPuligny-Montrachetとシャサーニュ・モンラシェChassagne-Montrachetという単語がありますが、これらは村の名前であり、そしてその村で産されるワインの名前でもあります。これらは、ワインとしましてはグラン・クリュではありません。世界の頂点に立つような偉大なワインを産するモンラシェという畑が、ピュリニー村とシャサーニュ村にまたがって存在しているのですが、それぞれの村が偉大な畑の名を自らの村の名前に付け加えた結果、現在の名になっています。

モンラシェ系のグラン・クリュは、それぞれ微妙に質が異なりますが、やはり偉大な白ワインです。クリオ・バタール・モンラシェは、中でも最小の1.57haしかない極小畑です。偉大なモンラシェの斜め向かいに位置していて、南を向いていて、少し赤っぽい土壌です。
Criots-Batard-Montrachet2

この小さな畑を複数の生産者が分割所有しているため、1樽(750mlのボトル約300本)以上のワインを生産できる面積を所有するのは僅か4人という状況です。そのため、ほとんど見かけることがないワインです。希少性に関してはモンラシェの上を行くグラン・クリュです。

この畑はシャサーニュ・モンラシェ村に属していますが、この村の平均的なワインに比べると、香りの複雑さ、強さ、果実味の豊かさ、ボリューム、余韻の長さにおいて勝り、全体的に密度が高いワインです。流石グラン・クリュです。

クリオ・バタール・モンラシェ。ブルゴーニュのグラン・クリュの中でも、興味深い畑のひとつです。

Clos Yは、6月2日のレストラン講座のテーマを「ブルゴーニュ」とし、素晴らしいブルゴーニュのワインを神楽坂の名店さ々木の特別料理と合わせてお楽しみ頂きます。希少なクリオ・バタール・モンラシェも登場します!ご興味がございましたらご連絡ください。

講座へのお申し込み、ご質問等はこちらのアドレスにご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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