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ワインコラム 第48回 カリフォルニアの話 ナパ・ヴァレー編 その2

前回に引き続き、ナパ・ヴァレーNapa Valleyのお話です。
オーパス・ワンOpus Oneの後、私はスタッグス・リープ・ディストリクトStags Leap District地区に位置するスタッグス・リープ・ワイン・セラーズStag’s Leap Wine Cellarsを訪れました。

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ナパ・ヴァレーは南北に細長い地区で、東西には山脈が走っています。スタッグス・リープ・ディストリクトは東側の山の斜面に位置し、ぶどう畑は急な斜面にも展開されています。

スタッグス・リープ・ワイン・セラーズは、1976年、パリで行われたフランスワインとカリフォルニアワインのブラインド・ティスティングにおいて、フランスの錚々たるワインを押さえ見事1位に輝いた伝説を持っています(このワイナリーのすぐお隣に、スタッグス・リープ・ワイナリーStags’ Leap Wineryというよく似た名前のワイナリーがありますが、まったく関係のない別ワイナリーなので注意が必要です。とはいえ、スタッグス・リープ・ワイナリーのワインも上質です。)。

ここでは、畑を見せてもらい、樽熟成庫でワインを試飲させてもらいました。白はソーヴィニヨン・ブランとシャルドネ、赤はメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の4種類のキュヴェです。樽で熟成させたソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネはどちらもしっかりとした構成がありながら、過度なボリュームが無く、上品にまとまっていました。赤は伝説のカスク23Cask 23はもちろん素晴らしいものでしたが、興味深かったのがアルテミスArtemisでした。カベルネ・ソーヴィニヨンに少量のメルロをブレンドしたこのキュヴェは、アニマル系の香りが立っていて、食事と合わせたら面白そうだなと思いました。いずれ、レストラン講座でご紹介できればと思っています。

続いて、カーネロス地区CarnerosセインツベリーSaintsburyを訪れました。

DSC00295 看板のないワイナリー入口。

カーネロスはナパとソノマ、2つの地方にまたがっていて、冷涼なサン・パブロ湾に近く、冷たい空気が流れ込んできます。そのため、栽培されているぶどう品種もピノ・ノワールなど冷涼地に適したものが多くなっています。

DSC00297 リラ仕立ての畑

ここではシャルドネとピノ・ノワールの複数のキュヴェを試飲させてもらいました。キュヴェによりワインの性格が異なり、いかにも新世界的なものもあればブルゴーニュ風のものもあり、面白い比較ができました。同じ地区のぶどうから同じ造り手が造るのに、こうもワインの性質が異なる。要因はいろいろあるのでしょうが、不思議と言えば不思議ですね。これがワインの面白さなのでしょう。

さて、夜はレストランで食事しました。セント・ヘレナの町を北側に抜けてすぐのところにある、ザ・ワイン・スペクテイター・グレイストーン・レストランThe Wine Spectator Greystone Restaurantです。

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このレストランは料理学校が運営しており、料理学校の敷地の中にレストランがある、という格好になっています。

店内は広く、テーブル・クロスのない木のテーブルが並んでいます。

前菜は、小さなスープ、魚のフライなどの盛り合わせを選びました。

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トーストしたパンに乗せたブランダードがおいしかったです。

メインは牛肉のステーキです。

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牛肉の質、ソースが抜群に良く、非常においしかったです。ワインはソノマ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンを合わせたのですが、とてもよく合いました!

デザートも前菜同様、小さなポーションの盛り合わせです。

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やはり世界的に有名なワイン産地だけあって、美食家も集まるのでしょう、予想以上に上質な料理を楽しむことができました。それと、サービスが素晴らしかったです。カジュアルな雰囲気ですがきめの細かいサービスをしてくださり、それは感動に値するものでした。

旅はいいものですね。勉強になります!

Clos Yでは、4月15日のレストラン講座のテーマを「カリフォルニア」とし、上質なワインとそれに合わせた料理を召し上がっていただきます。ご興味のある方は是非いらしてください。

このコラムを読まれて、ご意見・ご感想がございましたら下記メールアドレスまでご連絡ください。
vinclosy@aol.com

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